マーカーよ、お前もか
わたしはとても無駄なことを考え込むのに長けている人間なので、今日もそんな感じの話である。
筆記具のひとつに、マーカーというものがあるじゃないですか。誰でも知っているアレ。昔は蛍光色のビカビカした色しかなかったけど、最近はマイルドマーカーなんてものもあって、目に優しい色で塗り分けられるので重宝する。
わたしも記録を取ったりするときに使っていて、ボールペンで書いてから項目のカテゴリ別に塗り分けていくのだが……。これが、けっこう汚れてしまうのである。
何が汚れるって、マーカーのニブである。これがたまに、ボールペンで書いた字をなぞると、インクを吸って汚れるのである。
いや、多少はしかたないと思って使っていたけれど、淡いピンク色なんか今や黒みがかったグラデーション状態になってしまったのは、ちょっと悲しいのだ。記録を見やすくするための色分けなので、見栄えのためにしているわけではないのだが、だからといって汚れるよりは汚れない方がよい。
(とても適当に撮ったのでぼやけてよくわからない)
しまいには、自分のマーカーの使い方が間違っているのだろうか、と疑いはじめた。マーカーって、一度書いた字の上をなぞってはいけない筆記具だったっけ? いや、そんなことないよな。こういう使い方も想定されているはずだよな? 水性ペンや鉛筆だったら滲んだり汚れたりするだろうけど、油性ボールペンならまだマシだろうと思っていた自分が甘かったのだろうか。世の中の人たちは、みんなマーカーってどうやって使っているの? こんな風にびゃーっとニブが汚れて「うわぁぁ!」てならないの? それとも、そんなこと気にせずもっと大胆に、ニブが混色してグラデーションになるのも乙なもの、みたいに使っているわけ?
わからない。マーカーのスタンダードな使い方がわからなくなってきた。
それとも、マーカーの色によっても汚れやすいとか汚れにくいとかがあるのだろうか。ボールペンのインクとの相性だろうか。(ちなみにボールペンは、ジェットストリームの0.7である)0.7だから汚れやすいけど、0.5ならマシみたいなこととかあるのだろうか。しかしわたしは0.7を使いたくて使っているのである。困る。
うぐぐぐ、とこうして些細なことでも劣等感に変換されていく。だってネットにアップされているような他人のノートや手帳って、みんな整えられていてきれいに見えるじゃないですか。でも実際に自分が書いてる手帳やノートって、華がないというか地味でなんか汚く見えるじゃないですか。ああ、わたしは手帳やノートもおしゃれにきれいに使えない、美的センスもなければ情報整理も苦手な、ダメダメな人間なんだと思い知らされる……。
マーカー一本の汚れから、とうとうそんな切ない気持ちになってくるのだった。