後悔記

今のところ、宛てのないブログです。

色々なセールスの電話

 セールスの電話を好ましいと思える人は、あまりいないだろう。

 ツイッターを見ていたら、うちにもしょっちゅうかかってきた類のセールス電話に対して詐欺ではないかと注意喚起をしている人がいた。

 そういえば最近はこの手の電話かかってこないなと思い、記憶が刺激された。いや、こない方がよいのだが。

 同じような内容の電話が何度もかかってくるので、しまいには「○○の代理店」と名乗られただけで「ああ、またアレか」と理解するようになった。あるとき、その手の電話を「間に合ってます」と即座に切ろうとすると、慣れていないバイトだったのか何なのか、「え、え? まだ何も言ってないんですけど……」と半笑いな声になったので、「いや、もしかしたらあなたにとっては初めてのお仕事かもしれなくても、こっちは何年も同じようなセールス受けて断ってるんですよ……」と心で呟いたものだった。

 セールス電話にも色々あるが、対応するのに気力を消耗するのは変わらない。

 大昔のことだが、フレンドリーな空気を醸しだそうとしたのか、いきなり「芸能人なら誰に似てるって言われます?」みたいな会話をされたときは、まだ若かったわたしも驚いた。はあ? 店の宣伝をしていたのに、なぜ? そのときも「誰にも似てねーよ」と心で呟いたのだが、実際にはどう返したのかは覚えていない。ただその唐突な話題の振り方だけが、何年経っても印象に残っている。単に、セールストークの下手な人だったんだろうけど。

 それに引き換え、まともな企業というか手慣れているところは、こちらが気の乗らない対応をするだけで、スッと引いてくれるからさすがだ。空気が読める。訓練されているな、という頼もしさを感じる。こちらも「ありがとう! これは脈がないってすぐに気づいてくれてありがとう!」と心で感謝しながら受話器を置けた。

 父親が、なんだか怪しげなセールスの電話を受けているのを、横で聞いていたこともある。どうやら、「あなただけに教える儲け話」系だったらしい。父は、「そんなこと本当に知っていたら、誰にも教えるわけがない」と、とても常識的なことを返していた。変な詐欺に騙される親でなくてよかった、とそのときは思った。

 携帯電話が普及し、固定電話がない家も増えた時代、セールスの電話というもの自体減りつつあるのだろう。だからちょっとでも不自然だったり、おかしいと思われると、SNSで注意喚起する人も出てくるのだろうな、と思った。