後悔記

今のところ、宛てのないブログです。

本日のスパゲティー

 家で自分用の飯を作ろうとすると、いつも迷う。買いに行っても散々迷うのは同じだが、そもそもなんで外に買いに行くのかというと、家で「何を作ればいいのだろうか」と、悩む苦しさから逃げたいからだ。

 家にある食材で何かを作ろうとすると、あまりパターンがない。それほど手をかけず、手軽に作れるものとなると限られる。昨日も似たようなものを作って食べたな、ということになりがちだ。

 家族は自分の食べるものを自分で作るとき、あまり悩まないようだ。とりあえず家にあるものを食べられればいい、という考えらしい。それに比べ、わたしはなぜ何十分も無駄に悩みつづけてしまうのか。

 コンビニで飯を買うのを迷いまくるのと同じ心理だろう。金はかからないのでそこらへんの葛藤はないが、「ちゃんと栄養やカロリーを考えて、昨日とは違う感じの、それでいて自分が美味しいと思えて、後悔のしない飯を食べなければ……でも面倒くさいのは嫌だ」という思考から、解放されない。

 そうして悩んでいるうちに、また時間は無慈悲に過ぎていく。冷蔵庫や棚の中の食材をチェックし、ぐるぐると家の中を歩いては考え、そしてあきらめに近い気持ちで決断をする。

「よし……また適当にスパゲティーにしよう」

 わたしのスパゲティーのルールは単純だ。具材は二種類以上は使う、タンパク質は必ず入れる、できれば野菜も入れる、野菜が入れられない感じなら、かわりに野菜ジュースを飲むか、余裕があればスープを作って足す場合もある。

 使うタンパク質食材は、いつも偏っている。だいたい、冷凍挽肉、冷凍豚バラ肉、卵、納豆、ツナ缶。この六種類だ。野菜もそれほど選択肢はない。下拵えのいらない、さっと切って、パッと火にかけて食べられるものに限る。きのこやワカメも、よく使う。味付けは、醤油+味醂、醤油+マヨネーズ、中華ペースト調味料、トマトケチャップ+ウスターソース、の四種ほどを適当にローテーションする。たまに、ドレッシングを使うときもある。

 今日は、ブロッコリーとアスパラと、冷凍の牛豚挽肉、そして卵が具材だった。ブロッコリーとアスパラは、茹でてタッパーに入っている余りものを使ったので、最初から火が通っている。味付けは中華ペーストだ。卵は、茹でたスパゲティーと絡めるように最後に入れて混ぜたのだが、ここでいつも卵がフライパンにこびりつく。後で洗うのが面倒なのだが、卵に火をいれると避けては通れない道なので、あきらめる。

 頻繁に似たようなものを食べていると、どうしても「……バリエーション、少ないな」と思えてくる。しかし、そこでわざわざ新しいレシピを調べるほど料理に対する熱もないし、食えばだいたい美味しいとは思えるので、当分このローテーションはつづく。