後悔記

今のところ、宛てのないブログです。

しんどい

 今日も一日ほぼ読書をしていた。頭が完全にそっちに持っていかれているので、しんどい。馬鹿みたいに「しんどい」としか言えない。○十年前の小説なのに、未だにしんどい。しかも数巻後には、推しが死ぬことが確定している。これだけ時間が経っていれば大丈夫だろう、そんなにドハマりせず客観的に楽しめるはず、さらっとエピソードをおさらいできればいいや……なんて考えていた自分が甘かった。

 面白い小説の力は、こわい。没入してしまうと、意識がなかなか現実に帰ってこれなくなる。最近はもうめっきりそんな濃厚なフィクション体験なんてしていないし、映画を見ても、心の中でツッコみながら気楽に見るようになっていたので、まあさすがにこの歳になれば、若い頃のようにフィクションで情緒不安定になるまで感情入れたりする方が難しいよね……なんて思っていたのに甘かった。

 再読で忘れている部分が多いために、逆に新鮮な気持ちで読めてしまうのもよくなかった。人生で多感なときに、どっぷりハマった思い出もある作品なのもよくなかった。言うても、もう○十年も経ってるし内容が古臭く感じるのも避けられないだろうな、自分の価値観も色々と変わったし、と舐めていたのもよくなかった。今でもふつうに面白いし、今だから「うわぁぁぁ!」となる部分も多いし、推しはやっぱり史上最高に尊くてどうしたらいいのかわからない。

 色々と時代の変化を感じる部分も多いし、今こういう作品を新作として読めと言われても無理だろうなとは思えるのだが。しかし、久しぶりに小説の圧の強さに脳みそをやられてクラクラしている状態なので、うまく頭が使えないのだ。

 もうちょっと小分けにして、少しずつ読んでいけばいいものを、一度没入すると時間の許す限りそればかりに集中してしまう自分の性質も関係しているのだろう。休憩、大事だ。

 しかし、読むぞ。こうなったらもう一気に最後まで読んで、解放されたい。楽になりたい。しんどい。それでも、このペースだとまだ数日はかかるぞどうしてくれるんだ、と混乱する。

 いや、もう本当に疲れるんで、読み終わったら穏やかな気持ちになりたい。そんなことが可能かどうかは自信ないけど。