後悔記

今のところ、宛てのないブログです。

結局買わなかった

 久しぶりに秋葉原に行ってきて、とても疲れた。

 秋葉原といっても、わたしの行動範囲はとても狭い。とりあえずの目的地は、ヨドバシカメラだった。いくつか購入や買い換えに迷っているものがあるので、買う買わないは別にして(買うことを目的にするととても迷ってストレスが溜まってしまい、逆に外出する意欲がなくなるため)、下見というかお出かけ気分で行ってみることにしたのだ。

 結果、疲れた。

 疲れて何も買わなかった。ただひたすらフロアをぐるぐるしていた。

 秋葉原は、以前に通院していたときの通過点であったので、ヨドバシにも何度か寄っているのだが、ここでろくに買い物ができたためしがない。せいぜい丸福コーヒーで一服するくらいだが、今日はタイミング悪く満席だったので諦めた。

 だいたい、商品が多すぎるのである。選べないほど多いのである。そして人も多いのである。平日だからと甘く見てはいけなかった。外国人観光客も多いし、そうでない客もふつうに多い。あそこはそういう場所だった。そうだった。

 買い物に疲労は天敵である。判断力が鈍る。思考力が落ちる。店側としては、その衰えた判断力でえいやっと余計なものまで買ってもらえるメリットもあるのかもしれないが、こっちは逆に迷いが生じて財布の紐が固くなるタイプであった。お互いに、よいところがない。

 あの、とにかく物量と人の流れにクラクラしてしまう空間、最初はちょっと楽しいのである。しかし、どうも落ち着いて買い物をするという空気は、ない。

 みんなよく買い物できるな。最初から買うものを決めているのかな。まあその方が絶対に効率的だし賢いよね。わたしのように、あんな栄えた店で、現物を見てから選ぼうなんてするのがアホなのかもしれない。

 そうだよ。最近はネットで下調べして、目安を付けてから来るんじゃないかな。いや、わたしもちょっとは調べるんだけどね、でもネットで調べても結局決断できないんだよね。調べ物は調べ物でどこまで信じていいのかわからない情報の氾濫で疲れるし。そう、結局疲れる。

 せっかくの大型店なんだから、店員に相談しろって? 無理。怖い。(終了)

 で、何が欲しかったのかというと、いくつかあるがメインに考えていたのは、ヘッドフォンだった。どうしても欲しい必須の品というわけではないが、前々から新しいやつが欲しいなとは思っていたのだ。どうせなら、我が家の騒音が気にならないようなやつがいいな、とか。

 そう、結局は騒音対策である。我が家の、室内の。壁が薄くて響き渡る、深夜の騒音含め。とても個人的な。なんとかそこに心煩うことなく、安心できるようになりたい、と。そんな事情とか用途を、あまり他人(店員)に説明したくもない。

 冷静になると、自分はヘッドフォンに期待しすぎている気もする。そもそも音楽を聞くためのものであって、騒音対策のものではないのだから。それを思うと、ますます購入に対する忸怩たる思いが湧いてきて、迷ってしまうのだ。

 そんな感じて、ただ売り場をうろうろしているだけの冴えない客がいるとしても、当人はそれなりに色々悩んだり迷ったりしているので許してほしい、と思うのだった。