後悔記

今のところ、宛てのないブログです。

ブレないボールペンを買った

 なんとかダラダラと生きていたら、とうとう四月も半ばになりました。えらいことです。気がついたら平成が終わるということになっているし。しかし、元号が変わろうが変わらなかろうが、いちいち過去をふり返り反省と悔恨に沈む日々というのは、わたしにとっての日常なので、時代がどうとか考えたくはない。

 ということで、最近買ったペンの話を書きます。ペンの。

 ツイッターで目にした評判にまんまと流されて、『ブレン』というボールペンを買ったんですよ。ボールペンです、ゼブラの。なんか、独特の構造で芯がブレないらしい。その存在を初めて知ったとき、夕食の席でわたしは母に話しました。「芯がブレないから書き心地がいいらしいよ」母は返してきました。「ボールペンの芯ってブレるの?」そこなー。自分もそれは思った! 思ったけれど、わざわざ新しく「ぶれない構造」を売りしてきたということは、従来のボールペンにはぶれる余地があったということになる。我々が気づいていなかっただけで。

 いや、気づいていなかったのなら、それはペンとしての瑕疵とは呼べないのではないか。しかし、ものの進化発展というのは、消費者すら気づいていなかった欠点をつまびらかにし改善を重ねていくことでは?

 最近ではもっぱらゲルインクペンを愛用し、たまに水性ペンを使うくらいに文具熱の下がっていたわたしに、久々に「そんなの使ってみなくちゃわからんやんけー。そうかー、そう思わせて買わせるつもりかー。この商売上手めー。よーしじゃあ乗ってやろうじゃないかー」と思わせてくれたのでした。

 まあ結論をいうと、ボールペンなんですよ。ブレようが、ブレなかろうがボールペンなので、ボールペンを求めていない人にはあまり意味のない品だったかもしれない。遅めの昼飯を食いに行ったマクドナルドで、ちょっとメモをとろうと書きはじめてみて、おそらくはメモを斜めに持っていた体勢も悪かったのだろう、インクはすぐダマになるし紙の上で糸を引くという、いかにも「油性ボールペンだなぁ」というインクであり、わたしはすぐに、いつもの Juice up 0.4 を持ってこなかったことを後悔したし、むしろ今までこうしたメモ書きでどれだけ  Juice up 0.4 というペンに助けられていたかを知ったのでした。

 まあ、そんなこともあるさ。出先のメモには向かなかったというだけで、わたしはまだブレンの本当のポテンシャルを知らないだけなのかもしれないし、わたしのペンの使い方や環境によっては、そのポテンシャルを発揮することも理解することもなく終わるのかもしれない。文具との出会いは、いつもそういうスリルに満ちている。