後悔記

今のところ、宛てのないブログです。

投票に行ってきた

 雨の中、投票に行ってきたのだった。

 投票所までは歩いて10分程度。どうせ待っても、今日一日は雨脚が弱まることはないだろう。だったらとっとと済ませて、帰りにコンビニに寄って昼食でも買おう。そう思いながら家を出て、しばらく歩いてすぐに後悔した。「……前日投票した人、正解です」と心で呟く。

 これまでも雨の投票日はあったが、たぶん今日が一番雨風が強い。舗装した道のわずかな凹凸の差に雨水が溜まり流れてきて、歩きにくい。横断歩道で信号が青になるのを待っている間にも、容赦なく雨が横から後ろから吹きつけてくる。10分もたたず、靴の中は濡れてぐしょぐしょになっていた。

 わびしい気分になりつつ、投票所にたどり着く。そこもまた舗装されていないので更に足場が悪く、砂や泥がぬかるんだ状態だった。その上に、入り口まで人一人がようやく歩けるような板が敷いてある。父は一度車椅子で投票に来たことがあるが、この状態だったらさすがに無理だったろうなと思った。細い板の上を歩いて進むと、向かいから投票を終えた人が歩いてきて、道を譲ってくれたので会釈する。すこし申し訳なかった。

 投票所に来ている人は、晴れている日とそれほど変わらないように見えた。というか、いつもわたしを入れても2、3人くらいしかいないし、タイミングによっては1人きりなことも普通にある。3人いれば「ああ今日は多いな」と思える。毎度そんな感じだ。

 その後は予定通りコンビニへ寄り、ハンバーグパスタとおやつ用のパンケーキを買う。パンケーキはカロリーが高く、2個入りで380カロリーはしたが、雨のなかわざわざ行った自分への報酬とする気分が勝ってしまい、あえて誘惑に屈した。家へ着き、濡れた靴の中にに新聞紙を丸めて詰めておく。こういうときのために新聞紙があると便利だ。

 飯を食い、一息つき、さあもう今日は選挙番組なんてクソなものは見ないぞ、と心に決める。あんなものを見ても無駄に心がささくれ立つだけで、まったくいいことがない。わたしは本を読み、ゲームをし、自分の興味のあることだけを調べて心穏やかに過ごしたい。

 明日になったらまたジャンプを買いに行くし、部屋の片づけで迷い、積んである本のことで悩み、体の調子のあちこち悪いことで不安に陥り、将来を悲観しながら、そうやって生きる。そうすることに決めている。