後悔記

今のところ、宛てのないブログです。

二ヶ月後の恐怖

 そういえば、十一月になってしまったのだった。

 十一月か……ふぅ。

 あまりまともに受け止めたくない。何か美味い食い物のことでも考えていたい。今年もあと二ヶ月で終わりだなんて、知っていたけど知りたくはなかった。

 だいたいわたしは、年末年始は鬱になる。それを今から想像するだけでも、もう、ちょっとつらい。ここ十年くらい、年末年始になると、どこか遠くへ行きたくなる。それをもっと直截な言葉に置き換えると、死にたくなる。つまり、すべてから逃げ出したくなる。逃げたくなるような、自分ではどうすることもできない、原因のない焦燥感や恐怖感がある。

 いや、べつに具体的に何か嫌なことがあると決まっているわけではない。ただ、個人的に精神状態の悪かったここ数年と、その前に数年続いた身内のトラブルと、色々あって年末年始は最悪のコンディションだった記憶が、心身に染みついて拭えないだけで、実際にはここ数年は平和だった。

 だが、それは仮初めの、薄氷の上の平和だということが分かっているので、どこかへ逃げたくてたまらなくなるのだ。

 しかし、どこにも逃げ場なんてない。年末年始はどこも混んでるし、本当は家にいるのが自分の性にも合っているはずなのだが、その家が、わたしが心底安らげる場ではないのでしかたない。

 ああ、どこかに行きたい。消えたい。安心できる家が欲しい。不安や恐怖に不安定になりたくない。そんなふうに心が乱れるのが、わたしの年末年始なのだ。

 まだあと二ヶ月あるのに自分でも気が早いなと思うけど、こうして自分の精神状態には不調の波があるんだと自覚して覚悟しておかないと、それはそれで不安なのだった。

 めんどくせーな、うん。