後悔記

今のところ、宛てのないブログです。

悲しみのパンケーキチャレンジ

 大晦日に食べた蕎麦の残りが、賞味期限切れそうだったので昼に食べた。

 しかしこの蕎麦、一人前の量がやけに多い。具は小松菜と豚肉というシンプルなものだったが、余っていたゆで卵も食べてしまったためか、やけに腹にもたれた。

 こういうとき、自分はもう若くないのだから、腹一杯飯を食ってもあまり良いことはないのだと思う。しかし空腹になっているときは、食べられるような気がしてしまうのである。ここらへん、肉体の加齢に精神がついていってない。

 この前も外出したとき、久しぶりだし正月だから何か甘くて美味しいものを食べたいと、パンケーキを食べて後悔したのだ。しかも、その店は三回もチャレンジして、三回とも半分くらい食べたところで「もうだめ……お腹いっぱいで気持ち悪くなってきた……」となった店なのだ。フワフワで美味く、値段も高いが、量も多い。一番シンプルなパンケーキでも三枚あってそこに生クリームが山盛りになっているという形態だ。

 あきらかに、甘いものなら別腹でいくらでも入るという、若い胃袋のための店だ。きっと自分のような中年向けではない。お呼びじゃない客なのだ、たぶん。しかしその店は、場所的にもわりと年齢層は高めのはずなのだが、みなそんなに胃腸が丈夫なのだろうか、羨ましい。

 そんな悲しい思いをしながら、ドリンクで流し込むように、なんとか残ったパンケーキを完食する。いや、半分くらいまでは普通に美味しく食べているのだ。だが、後半に油分が急激に胃を責めてくる。

 他にも脂っこいものを食べて胃にもたれるということはあるけれど、ここまで本気で「い、胃が耐えられない……」と体が悲鳴をあげるような食い物は、人生でも他に食べたことがない。何かの間違いじゃないかと疑うくらいだ。それでわたし自身も、メニューを変えてつい三回も挑んでしまったのだ。「あのときはたまたま、食い合わせが悪かったとか、体が本調子じゃなかったとかで、一番シンプルなものなら食べられるんじゃないかな」と、思ってしまったのだ。

 わたしが甘かった。間違っていた。わたしの体は、もう若い子が喜んで食べるような、クリーム山盛りのフワフワパンケーキに耐えられる体ではなかったのだ。

 しかしできるなら、ハーフサイズとか用意してもらえないものだろうか。半分なら、半分までなら食べられるんだよ。わたしだってたまにはフワフワパンケーキ食べたくなるんだよ。

 え? 誰かと一緒に行ってシェアすればいいだろうって?

 うん、そんな相手いない。(完)