後悔記

今のところ、宛てのないブログです。

服が同じという偶然

 この前買い物に行ったとき、無印良品でわたしと同じユニクロのジャケットを着ている人を見かけた。

 色違いだったのが救いというか、色まで同じだったらちょっと気まずいかな、と考えた。向こうがこっちに気づいていたかどうかは知らない。まあ、たまにはそんなこともあるだろう、とそのときは思った。なんとなく、その人のいる方向に行くことは避けながら店内を見ていたら、また同じジャケットを着ている人を発見してしまった。しかも、別の色。

 同じジャケットの色違いが、今ここに三色そろった! べつに嬉しくはなかったけれど、これはなかなか珍しい偶然なんじゃないかと思った。無印良品店内というのが、また面白い。無印とユニクロ、たしかに客層はかぶっていそうな感じがする。無印なのに無印の服は着ていないというのも、興味深い。

 このことを家族に話すと「そりゃ(同じの)着てる人くらいいるでしょ」と、あっさり言われて、反応が薄かった。そうなのか? その日は電車に乗ったり、他の店を回ったりとけっこう移動したが、他に同じジャケットを着ていた人は見当たらなかった。いや、見逃した可能性もなくはないが。

 家族はユニクロを過大評価しているのではないかと疑った。それに、ユニクロのジャケットだって種類は他にもある。それが同じ場所で、三人三色そろうというのは珍しいことではないのだろうか。

 珍しいのか、そうではないのか、考えてみてもよくわからない。ジャケットは、母が安く売ってたから家族の分もまとめて買ってきた、というものである。お手頃で買いやすい服だったら、それなりに売れているだろうし、着ている人も多いだろう、という理屈はわかる。しかしそれだけで、同じ店で三人も同じ服を着ている人に遭遇するものなのだろうか。

 いや、偶然といえば、こんなこともあった。

 ある日、新聞の集金に来た人が、わたしと同じズボンを履いていたのだ。先に気づいたのは、集金の人だった。わたしは言われるまで気づかなかった。ちなみにそのズボンはユニクロではない。

 そう考えると、見知らぬ人と着ている服が同じという偶然、意外とあるのかもしれないと思えてきた。うん、そんな珍しい高い服とか着ないからな。