後悔記

今のところ、宛てのないブログです。

無心でポーカー

 グラブルのカジノメダルがあともう少しで二五〇万貯まりそうだったので、がんばってポーカーをやっていた。二五〇万貯まれば、四個目になる召喚石アナトが手に入る。つまり、3凸できる。3凸できれば、個人的にはもうこれ以上カジノメダルのためにがんばる必要はないわけだ。解放される。

 グラブルを始めた序盤からも、カジノメダルはちまちま貯めていたのだが、攻略の勝手がわからないこともあって二年以上かけてようやく達成した。早い人は、わりと始めてすぐにでも入手してしまうらしいので、やはりわたしのゲーム攻略が効率的でないのだろう。

 ポーカーはゲーム内のオマケゲームとしてもメジャーだが、わたしはゲーム内のゲームというものが、あまり好きではない。ゲームに有利なアイテムを入手するために、本筋から外れた作業を長時間必要とすることが多いからである。(クエスト周回は、経験値やアイテムが入るからまだマシに感じる)

 それにカジノという設定も、精神的によろしくない。たとえ実際には一円も失っていないとしても、コツコツと貯めたゲーム内資産が減るのは嬉しくないし、負けが連続するとストレスになる。自分はカジノで遊ぶのには向いていない人間だな、とゲーム内のカジノをプレイするたびに痛感する。

 わたしは「一発当てて大儲けしたい」という欲望よりも、「手持ちの資産を減らしたくない」という保身の気持ちが勝るタイプだ。これは一見、危ない橋は渡らない安全な思考のように思えるが、実はちがう。

 現実には何も失わないはずのゲームでさえ、「これだけ時間を費やして、無駄になるかもしれない作業なんてバカバカしくてやってられない」と思う。それが最終的には「とりあえずマイナスは嫌だから、プラスになるまでは終われない」となり、結果として「負けた分を取り返さないと気が済まない」になる。「損をしたくない」と執着するのは、実のところ「大儲けしたい」という欲と大差はない。

 ゲーム内ポーカーでコインを貯めるには、配られたカードから、ツーペア、スリーカードあたりをこまめに狙い、いけそうならストレート、フラッシュあたりも視野に入れ、成立したらダブルアップで積み上げていくという流れだ。そのため、ダブルアップで失敗すると、それまでの流れが断ち切られたように、気分がヘコんでしまう。

 そこでポーカーをプレイするときは、無音にしてテレビでも見ながら、ひたすら無心でこなしていくのがいいのだと気づいた。最初は、ダブルアップのハイ&ローにすらいちいち真面目に悩んでいたが、それが非効率の元凶だったのだ。

 カードの数字は13、その半分はだいたい6か7、ここらへんが出てくると迷うところだが、そうでなければ機械的に確率の高い方を選び続ける。どうせ二択だ、最後は運だと割り切る。判断ミスだと考えるのが間違っていた。ここで失敗したら惜しいと思ったら、即撤退。未練は残さず、心を殺して再チャレンジ。

 そんな単調な作業を、ただひたすらに続けるのが正解だった。

 そして目標は達成したが、ゲームとは、カジノは何なのだろうかと、ふと考えてしまいそうになった。いやほら、どうやら本邦にもカジノができる流れっぽいですし? 結果、そこでどんな精神のドラマが生じるのだろうかと。

 まあ、お金ないし行く予定もないけど。