謎のランチプレート

　この前、行きつけのカフェに行ったら、やたら混んでいた。平日の昼間だし、駅近でもないから、それほど混んでいないだろうと思ったのだが、駐車場を見ただけで「うわ、これは待つな」と察した。今までは、それほど混んでいなかった店なのだが。

　その前に行ったときも多少人は多かったのだが待つほどではなく、たまたま賑わっていたのかと思ったが、もしかしてこの近隣ではけっこう人の集まる店になったのかもしれない。

　そしてカウンター席に座る。いつもはコーヒーとケーキくらいしか頼まないのだが、その日は昼食をとるつもりだった。わたしは、オムライスドリアとアイスコーヒーを注文した。メニューを見ると、平日限定でドリンク付きのランチプレートというものがあるので、「お、今まではドリンク別だったのに、サービスするようになったの？」と期待したら、メインが「ポテトサラダ」だったために、一気に興味を失った。

「ポテサラかよ、ポテサラとパンケーキとドリンクで千円するのかよ。某百貨店に入ってた店のランチプレートだって、同じくらいの値段でもうちょっと色々食べられるぞ。いや、もうその百貨店自体が消えてしまったから二度と食べられないんだけどね！」と、心の中で呟いた。

　それに、よく考えるとこの店は、ランチタイムは食事を注文するとドリンクは半額になるのである。わたしの食べたオムライスドリアとアイスコーヒーも、合わせて千八十円。ポテサラセットと、ほぼ同じではないか。となると、その平日限定ランチプレートとは、一体何なのか。謎が残る。

　パスタが付いているランチプレートはもう少し高めだが、ドリンク（種類限定）を付けると、千三百三十円。もう少し安く、軽めの食事ですませたいなら、トーストサンドなどにすれば、八百三十円ほどでドリンク付きの軽食がとれる。

　実際、同時刻にカウンター席に並んだ中高年男性はトーストサンドを、若い女性はパスタ付きランチプレートを注文していた。

　となると、ポテトサラダがメインで千円というメニューの意義が本気でよくわからなくなってきた。いや、余計なお世話かもしれないけれど。