後悔記

今のところ、宛てのないブログです。

酒はほどほどに

 まだ四月も始まったばかりだというのに、どうしてこんなに暑いのか。窓を開けて風を通せばマシだが、閉めると蒸して汗がでてきた。おかげで冷たいアイスが美味い。冷たくて甘い飲み物も美味い。甘いカフェオレは一日二杯までと決めて、それ以外は喉が渇いたら水を飲むようにしているのだが、今日はたまたま残っていた甘めの缶チューハイも飲んでしまった。

 酒は飲めないわけではないけれど、たまにしか飲まない。積極的に飲みたくもならないのは、やはり体質的に向いていないのだろうと思う。

 昔、飲んでもそれほど酔った感じがしないから、どれだけ飲めるか飲んでみようと、飲み会でビールをガブガブ飲んでみたことがあったのだが、帰りの電車の中でいきなり目の前が真っ暗になって倒れたので、もう度を超して酒は飲むまいと決めている。

 あれは貴重な体験だった。急に血の気が引くというか、よくわからないけど体調がなんかヤバい、という感じになったと思ったら、たちまち目の前が暗くなって何も見えなくなった。そして気がついたら床に倒れていて、周りの人に「大丈夫ですか?」と声をかけられて、自分が倒れていたことを知った。

 その間、どれくらいの時間が経っていたのかも自覚できないほど、瞬間的に意識がぷっつりと切れていた。席を譲ってもらっても、しばらくは現実感覚が薄く、降りる駅が近づいたきたような気がしたが今どこら辺にいるのかも分からなかったので、人に訊ねて電車を降りた。

 たしか、酔って具合が悪くなったときは、カフェインを摂取すると良かったんじゃないかな? とわたしはどこかで見た曖昧な記憶を頼りに、駅の自販機で缶コーヒーを買って飲み、少し落ち着いたところで家に電話をかけて迎えに来てもらったのだった。バスに乗ってまた具合が悪くなると困るな、と思ったので。

 飲んでも酔わなかったのは、わたしが酒に強いからではなく、もともと酒をそんなに受けつけない体質だったのだと、この経験から学んだ。たまに少量飲むくらいならいいのだろうが、そもそも酒を美味いと思って飲んだことすらないのだ。飲むのはだいたい炭酸入りのやつで、酒というより炭酸飲料のひとつとして選択する、という感覚だった。アルコールの強い漬物だって、酒粕だって、苦手だったのだ。その感覚をもっと信じるべきだった。

 というわけで、この季節、新歓だの何だので若い人も酒を飲む機会が多そうだが、毎年飲酒によって亡くなる人のニュースを見聞きすると、いやほんと、お酒は無理に飲んでも飲ませても危険なものですよ、と思い出すのだった。