後悔記

今のところ、宛てのないブログです。

ペンの買い換え、処分時

 ボールペンを使っていると、当然そのうちインクが切れて書けなくなる。書けなくなったら、ペンそのものを買い換えるか、インクのリフィルを交換すればよい。しかし、インクはいつもスッキリ使い切れるわけではなく、微妙に残っているんだけれどなんか書きにくいなぁ、という時期がやってくることもある。

 わたしの使っていた、フリクションボールのグリーンがそんな感じで、ずっと買い換え時を迷っていたのだ。残量を確かめると、インクはまだ一センチ以上残っているように見えた。それに、少し力を入れなくては滑らかにインクが出てこない感じはするが、まだ書けるのだ。

 しかし、先に買い換えたブルーブラックのフリクションボールは、あきらかにヌメヌメとインクが滑るように出てきて、書き心地がまったく違うのである。同じフリクションボールの0.5なのに。

 正直、買い換えた直後はインクが出過ぎのように思えたが、慣れてしまうと、他のペンが古いだけかもしれないと思うようになった。

 インクが少なくなってきているのは事実だし、実際引っかかりも感じている。しかしペンとしてはまだ機能している。こういうペンは、いつ見限っていいのか迷うものがある。

 捨てるに捨てきれないペンといえば、手元にあるアクロボールの0.7だ。だいぶ前に買ったものなので、今は改良されて違うかもしれないが、たまにインクがだぼっと出て裏移りするのである。そうなると、ノートには使う気にならないし、字も汚く見えるので、あまり使い心地がよくない。正直、処分してしまいたい気持ちの方が強いが、なんとなく踏み切れない。

 これまで最もインクがどばっと出るペンとして悩まされたのは、なんといってもビクーニャという紫インクのボールペンだった。実は、これを購入したとき売り場で、一部不良品がある可能性があるというようなメーカーの注意書きが貼ってあったのだ。しかしわたしは、「まあ使ってみないとわからないし、外れを引くとも限らないしな」と買ってしまったわけだ。

 これは、不具合があるという可能性を告知されていて、それでも自己判断で買ったのだから仕方ない。その戒めとしてわたしはこのペンを使い切ることにし、ようやくインクが切れたときには達成感すらあった。

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 でもやっぱり、後から見ると汚いし読みにくい。

 文具の、筆記具の役割とは何なのか。書ければいいのか、コストパフォーマンスか、使っていて心地がいいことか、自分の指や筆圧に合っていることか、見た目の好みか。そんなん好きに自分で決めればいいのである。そうだ。たとえ何度失敗して、使い切れもしないペンばかりが溜まっても。結局、記録用の四色ジェットストリームの黒ばかりが減っていくのが現実だとしても。

 よし、処分しよう。やはり一度「書きにくい」と思ってしまったペンを、こうして頑張って使い切ったところで、べつに誰にも褒められないし得もしない。形骸化した勿体ない精神は、非効率の元凶だ。