消化不良な日
昼食を買いに行くのも面倒だったので、今日はあきらめて自炊したのだった。
パンも残り飯もなかったので、そういうときは必然的にスパゲティーに頼ることになる。レトルトのタラコソースがあったが、それだけでは物足りない気がしたので、パスタに絡める具は適当に作ることにした。
冷蔵庫を何度か眺め、だいたいいつも同じようなラインナップとなる。まずはタンパク質。冷凍庫にある、豚挽肉。次に野菜。水菜があるのでそれを使おう。あとは卵で、ボリュームを出す。味付けは、いつもの中華ペーストでいいやと決定する。
フライパンに油を引いて、最初に凍ったままの挽肉をぶちまけ、色が変わってきたら切った水菜を投入し、適当に中華ペーストを絞って混ぜ、生卵を割って、これまた適当にからめるように混ぜる。そこへ茹であがったスパゲティーをぐちゃぐちゃーっと混ぜて、完成。
しかし、想定していたより、量が多くなった。久しぶりのスパゲティーのせいか、麺を茹ですぎたらしい。あと、油を吸った卵はわりと、胃に重い。食べながら、なんとなく物足りなくて結局塩を足してしまう。あー、塩分がー、塩分がー、と思いながらも、塩は利いていた方が美味い。
ちょっと多かったな、まあいいや、と皿を片づけて、食後のカフェオレを作る。すると、昼食用のパンはなかったけれど、昨日母が買ってきたらしい、揚げたスティック状のパンに砂糖をまぶしたものの残りが目に入った。
じゃあコレをカフェオレと一緒につまむか、と、調子に乗って食してしまったのがよくなかったのだろう。夕方になると腹が下ってきた。余計な油分が、胃腸にダメージ。どうして食欲の前に、思い出して抑制ができないのか。
結局、夕食時になっても胃がもたれていたので、いつもより時間をずらすしかなかった。冷蔵庫には、デザートのワッフルがあったというのに、さすがに今日食べる気にはなれなかった。
天気のよい日曜日。暑かったのでわたしはもう躊躇することなく冷房をつけた。だが、冷房の効いた部屋の居心地は、それほど心地よくもない。部屋を出ると、暑いけれど風はあって、これはこれでよい気候のように思える。しかし、部屋で机の前に座っていると、やはり暑くなってくる。
夜になるとさすがに涼しくなってきたか、と一度止めたのだが、夕食を食べると、また体が暑さを感じはじめる。こういう日は、落ち着かない。なんか、しっくりこない。冷房をつけたり消したりという選択に、一体何が正しいのかベストなのかと悩んでもやっとしたものが残る。
そして結局今日も、何も有意義なことができなかったな、という消化不良が濃くなるのだった。