後悔記

今のところ、宛てのないブログです。

片づけはいつも通りに

 部屋の隅に、物が積んである。

 正しくは隅というか、箪笥の前である。箪笥には服が収納されているので毎日開け閉めするが、主に使用しているのは上の段で、下に行くほど普段はそれほど使わない服が入っている。だからまあ、多少その前に物を置いて塞がれてもいいか、とついつい積んでしまうのである。

 しかし、そろそろ片づけなければいけないな、と思いはじめた。積んである物は、読みかけの本や、使いかけのノート、メモを収納した書類ケース、または、書類を収納するつもりで買った空の書類ケースや収納ケースである。最近はその上に、レジ袋や、夏用寝具の収納袋まで乗せており、さすがに見栄えもバランスも悪くなってきた。それにときどき、読みかけのジャンプもそこに積まれる。

 まずは、レジ袋を除去する。基本的に、一枚一枚畳んで、ゴミ袋として再利用している。勿体ない精神である。その精神のためにゴミにできないレジ袋がひたすら溜まっているので、もう最近はそのまま捨てたりしている。

 しかし、そこから先がまったく進まなかった。

 読みかけの本は、部屋に本棚もないので他に置くところがない。読み終わった本は、クローゼットや衣装ケースに収納するのだが、気軽に出し入れできないために、読みかけの本をしまう場所にはならないのだ。

 使いかけのノート。これも、収納場所がない。それを収納するために買ったケースも、空のままバラバラに積んである。どこに何を入れれば使いやすくなるのか悩みまくって、決められないのだ。書類も同じく。

 寝具の収納袋。これは中身を出した後、そのまま放っただけなので、元にあった場所――クローゼットの上部に突っ込んでおけばよい。それだけでよい、はずなのだが、クローゼットを見上げると、なんかゴチャっとしている。もしかして、ここを先に片づけないとならないのでは? と気づいてしまい、やる気を失った。

 そんなわけで、片づけるつもりで広げたそれら諸々が、現時点ベッドの上に広げられている。ああ、こんなことを何百回繰り返せば気が済むんだ……と、自分で嫌になる。

 そもそも、「どうやって片づければいいのかわからない」から、それらの物を「一時的に」と箪笥の前に積んでいたのだ。それから、何か画期的な収納方法を思いついたわけでもなければ、棚を買ったわけでもない。

 そして空のまま積まれた、収納ボックス。お前の存在意義は何なんだ。いや、その用途を見いだせないわたしが悪いのだが。買ったときは「そうだ、アレを入れるのに使おう」と思っているのに、いざ部屋に置くと「いや、ここにアレを入れたら使いづらくなるのでは?」と迷いはじめてしまうのだ。

 いつも通りと言えば、いつも通りだ。こうして現状を再確認し、「ああ、また片づかなかった……」と嘆くことに意味はあるのか、といえば、あるのだ。少なくとも、その日はまだ片づけようという意欲がわたしに発生していたという証が残る。

 それさえ潰えたら、レジ袋さえ片づかない部屋になってしまう。