「なんか楽しいことないかな」
ここ最近は寒いので、精神的にも身体的にも縮こまるようにして生きている。
何も楽しいことがない。希望がない。ちょっと前まではえらい衝動的に脳が空回りして、あそこに行きたい、あれを食べたい、あれも欲しい、と欲求を膨らませていたというのに、そういうものが一気に萎んでしまった。
どうしてこう、わたしのメンタルのサイクルは極端なのだろうか。
欲望が空回っているときは、その衝動をもう少し抑えて落ち着きたいと思うし、気持ちが沈んで何の欲も湧かないときは、もう少し人生の楽しみというものを求めたいと思う。その程よい中間というものが、なかなかない。
昔から、わたしはこんな人間だったのだろうか。それとも、今現在の環境が自分をそういう人間にしているというだけなのだろうか。もはや自分では、わからない。
両極端な状態になっているな、というのも自己認識であり、わたし一人の脳内で起こっていることなので、外から見れば何も変わりのないわたしだというのも面倒だ。体重などとは違って、毎日体重計に乗ればその日の変化が数値として可視化されるものではないからだ。そんなときは、「あーあー、いつか人間のメンタルの好不調も簡単に計測できて、それに合ったお薬とかで気軽に対処できるようになんねーかなー」と思う。
お薬でなくても、栄養バランスの偏りとか、運動不足であるとか、わかりやすい原因と対処を知ることができれば、無駄に不安になったりイライラしたりすることも減るだろうに。
なんとなく体によさそうだから適当に野菜を食べて、なんとなく健康によさそうだから適当な運動をする、というのが専門知識をもたない素人の自己管理の限界な気がする。そんなに気になるなら自分で調べて勉強すればいいじゃん、という正論がふと浮かぶが、いや、めんどくさいだろ、と真顔になる。
「あー、なんか楽しいことないかなー」的なワードが飛びだしてしまいそうになるのは、こんなときだ。下手に公言すれば、たちまち蔑みと説教が飛んできそうに危険なぼやきだ。
わかってる。そんなこと言ったって、どこからか勝手にわたしにとっての「楽しいこと」が飛んでくるはずもないということは。だいたい、今の自分にとっては、もう何が「楽しい」のかわからないのだ。
とりあえず、明日になったらジャンプ買えばいいんじゃないの。久しぶりにHUNTER×HUNTERだって載ってるらしいし。そう自分に言い聞かせるのだった。