後悔記

今のところ、宛てのないブログです。

季節限定の味

 コンビニに行ったら、コカ・コーラピーチというのが売っていたので、つい買ってしまった。値段もちょっと安かったし。コーラとピーチ、どちらもわたしの好きな味である。飲んでみると、なるほど、ピーチ風味のコーラだ。それ以上でも以下でもない、正しい味がした。

 そのコンビニで見かけたのは今日が初めてだったのだが、調べてみると発売は一月二十二日だった。家族もその存在を知っていたところからすると、けっこうCMとかやってたのだろうか、記憶にない。

 なぜ桃なのかな、と思ったら、どうやらバレンタインやひな祭りのイメージに合わせてとのことらしい。どう受け止めたらいいのかわからないけれど、検索して出てきたニュースリリースによると、桃は日本では古代から邪気を祓う力あるとされているから、みたいなことが書いてある。なるほど、そういうこじつけな……いや、季節や行事に合わせたコンセプトが商品には必要なんだね。

 しかし、邪気祓いを想定してコーラを選ぶ面白い人は、そういないだろう。いないけれども、「なぜ桃なのか」と問われたときに、こういうストーリーをスラスラと述べられるポジティブな舌先三寸がビジネスには必要なのだろうな。よくわかんないけど。

 なるほど、ひな祭りをピークとして売られていた商品ならば、値引きされていたのもうなずける。わたしが「ちょっと安くなってたし、買っちゃった」と言うと、「売れ残ってたんじゃないの」などと返されたのだが、たしかにシーズンを外れてしまったからなのかもしれない。

 桃風味ドリンクなんて季節関係なく、一年中あってもよいのにと思うのだが、しかし実際次にコーラを買うときには、ふつうのコーラを選ぶだろうと思った。季節感を打ち出した変わり種商品みたいなものは、試しに一度は買うけれど次はない、ということが多いらしいし。

 新しい味を試すのは楽しいが、その期待感はあまり持続しない。実際に飲食すると「うーん、まあこんなものか」と現実に頭が冷める。それでも、コンビニやスーパーに並んでいる沢山の商品から選択するのに迷ったとき、限定ものというのは、やはり希求力がある。そんな心理を突かれている。

 ところで、今日はそのコーラと一緒に、スナック菓子も買ったのだ。「ビーノ梅かつお味」である。このビーノという菓子、家族には口触りがもそもそしているとあまり好評ではなかったのだが、わたしは好きなのだ。

 これも調べてみると、もともとは去年の一月に発売された季節限定の味だったらしい。それがコンビニ用に再発売されたというところだろうか。もともと梅味のポテトチップスも好きだし、安いし美味いし、とても気に入ったのでこれは定番商品になるといいのになぁ、と思った。しかし、自分が気に入ったものばかり定番化してくれるなどという都合の良いことは、あまり起きないものである。季節とともに、商品も容赦なく移り変わってくのだ。